日本人夫婦の約半数は「自分たちはセックスレスである」と認識し、その比率に世代差はないことが、バイエル薬品がこのほど実施した調査から明らかになった。調査では、「1年以上していない」夫婦が全体の三分の一を占めることや、年間平均セックス回数は17回であることなども分かった。同社は、現代社会においてセックスレスは世代にまたがった問題とし、その原因の一つとして男性の勃起不全(ED)が考えられるとしている。
調査は6月、全国の30069歳の既婚男女約800人に対し実施。14項目の質問についてインターネット上で回答を得た。
「自分たち夫婦はセックスレスだと思いますか」との質問には、22・8%が「思う」、26・0%が「まあまあ思う」と回答し、約半数を占めていた。その比率は各年代でほぼ同じ傾向にあった。
「配偶者とどのくらいの頻度でセックスしますか」との問いかけには、「1年以上していない」33・9%、「1年に1度」3・4%、「半年に一度」10・2%、「3カ月に一度」10・2%、「1カ月に一度」15・6%、「2週間に一度」12・8%、「1週間に一度」10・1%、「3日に一度」3・4%、「毎日」0・5%と回答。する人としない人が二極化する傾向にあったという。
セックスレスを自認する夫婦が少なくない一方で、「配偶者との関係が円滑になるから」「配偶者への愛情表現だから」などの理由で、男性で7割、女性で5割が配偶者とのセックスは大切だと考えていた。しかし、性生活について配偶者と話し合うことは、28・9%が「全くない」、44・8%が「あまりない」と回答しており、性生活の不満や悩みを話し合うことにためらいを感じていることが分かったという。
セックスレスの原因としては、「面倒くさいから」33・1%、「家族構成の変化(子供ができたなど)」26・9%、「忙しくて時間がないから」19・2%、「マンネリ化したから」18・7%ーーなどの回答のほか、「男性の勃起が不十分だから」(10・9%)との回答もあった。
EDについてさらに聞くと、セックスレス意識のある夫婦の四分の一が、自分又はパートナーが「EDと医師から診断された」「医師からの診断は受けていないがEDだと思う」「EDかもしれない」という意識を持っていたが、ED治療には積極的でない傾向が認められた。
ED治療に向き合いやすくなるためには「様々な媒体からEDの情報が入りやすくなること」「配偶者が自分の心理を思いやって接してくれること」「専門医のアドバイスがあること」「配偶者がED疾患に対して正しい理解をしてくれること」などが回答として示されたという。