三菱ウェルファーマは、9月に三菱ケミカルホールディングスグループで、米国に1億USドル資本規模の投資会社を設立する。バイオベンチャー企業への積極的な投資活動による「パイプラインの補強」「米国開発・販売インフラの導入」、テーラーメイド医療を可能とする「医薬と診断の融合」の基盤技術の導入を目的としたもの。国内製薬企業の米投資会社設立は、武田薬品、第一・三共、アステラスに次いで4番目となる。
設立手順は、9月に三菱ウェルファーマが3000万USドルの投資会社を設立。2007年をメドに、同社及び三菱ケミカルホールディングスグループで資本金1億USドルまでの増資を行う。
同社は、国際創薬企業の実現に向け、特に米国を中心とした海外事業展開の推進を重要な戦略課題として位置づけている。また、国内においても三菱ケミカルホールディングスグループのヘルスケア各社と連携を強化し、「医薬と診断の融合」をコアに他の医薬専業メーカーと差別化したビジネスモデルの早期構築を目指している。
今回の米国投資会社の設立は、その一環として行われるもの。将来の画期的新薬の創製に向けた創薬ターゲットやそのために必要な技術の提携及び導入を推進する。米国投資会社の概要は次の通り。
◆名称:MP Healthcare Venture Management Inc.◆所在地:米国マサチューセッツ州ボストン◆資本金:設立時3000万USドル(三菱ウェルファーマ100%)、増資後1億USドル(三菱ウェルファーマ65%、三菱ケミカルホールディングスグループ35%)◆事業内容:バイオベンチャー企業(米国・欧州)に対する直接投資