アストラゼネカと塩野義製薬は7日、両社が共同販売する高脂血症治療薬「クレストール錠」について、昨年4月の発売以降実施してきた使用成績調査の中間解析(3500例以上)の結果、日本人でも海外と同程度との安全性が確認されたと、医薬品医療機器総合機構に報告を行ったと発表した。
クレストールは、承認時に日本人を含む1万例以上の海外臨床試験データを提出しているが、日本人での症例数が約200例と限られていた。両社は日本人での安全性を確認するため、日本で初めてICH”E2Eガイドラインに基づく予測予防型の安全性監視計画を策定し、9000例の使用成績調査と、長期的な安全性を確認する特定使用成績調査900例を実施している。
今回、使用成績調査のうち3500例に関する中間解析では、日本人での安全性プロファイルが確認されたとしている。「中間解析の詳細は9月後半に公表し、使用成績調査の全例報告も、来年初頭には報告できる」(アストラゼネカ)としている。
これまでは使用成績調査に注力するため、納入施設を約1000施設に限定するなど、広範な医薬情報提供活動を控えていた。今後も継続して安全性をフォローしながら、9月後半を目途に通常の販売体制に移行する予定だという。