調査会社のインターナショナル・アライアンス(IAL)が行った2008年度の製薬企業イメージ調査の結果、日本で最も賞賛される製薬会社に武田薬品が選ばれた。
調査は、製薬企業、医薬品卸、医薬品業界に詳しい企業の経営者・社員を対象に、IALが選んだ国内・外資系製薬企業30社のイメージを尋ねたもの。評価項目は、経営の質、製品の質、潜在的成長性など8項目で、それぞれ5段階で評価した。
その結果、8項目の総合評価で、今年も武田薬品が日本で最も賞賛される製薬会社に選ばれた。項目別に見ると、最も評価が高かったのが「MRの質」で、「潜在的成長性」もノバルティスと共に1位となった。武田薬品の総合1位は、調査開始以来10年連続。
ただ武田薬品は、「新薬創造能力」でグラクソ・スミスクライン(GSK)とノバルティスに1位の座を奪われたほか、「将来の利益性」でも上位他社が獲得ポイントを維持・上昇させているのに対し、下降傾向を示しており、相対的地位は下がりつつある。
2位にはアステラス製薬、エーザイ、ノバルティスファーマ、5位に中外製薬、第一三共、GSK、アストラゼネカ、サノフィ・アベンティス、10位にファイザーがランクされた。
さらに調査では、最近10年間で合併した会社のイメージが良くなっていることが明らかになった。実際、アステラス製薬、中外製薬、第一三共、サノフィ・アベンティスは10位以内にランクされ、協和発酵キリンやバイエル薬品、シェリング・プラウも合併によってイメージを向上させた。