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アステラス製薬は27日、米バイオ企業「CVセラピューティクス」に買収提案を行ったと発表した。買収総額は10億ドル(約890億円)で、1株当たり16ドルの現金で発行済み全株式を取得するというもの。これにより、アステラス製薬は米国での病院市場と循環器領域を強化したい考えだが、CVセラピューティクスは買収提案を拒否しており、今後も友好的な買収に向け働きかけを進めていくとしている。
CVセラピューティクスは、狭心症治療薬「ラネクサ」をはじめ、心疾患系医薬品の研究開発に特化したバイオ企業。アステラス製薬は、米国市場で心機能検査補助剤「アデノスキャン」「レキスキャン」を導入するなど、1年以上にわたって循環器領域の強化を模索してきたが、同社の買収によって病院市場と循環器領域を補完できると判断した。
既にアステラス製薬は、昨年11月14日付で同社に対し買収提案を行っていたが、同社は21日付で提案の拒否を通知。実質的な協議を拒んでいた。そこで今回、アステラス製薬は41%のプレミアムを加えた価格を提案することで、広く同社の株主に理解を得るため、買収提案の公表に踏み切った。
今のところ、同社は買収提案に関する協議を拒否しているが、アステラス製薬は「価値ある魅力的な選択」とのスタンスを崩しておらず、あくまでも友好的な買収を目指していく考え。
CVセラピューティクスの昨年度売上高は8億3000万ドル(約740億円)、純損失が1億8100万ドル(約161億円)。
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