厚生労働省はこのほど、2004年「国民健康・栄養調査」の結果概要を公表した。調査結果では、生活習慣病の元凶といわれるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)やその疑いが、40074歳では3分の1の約2000万人にも達し、特にこの年代の男性は2人に1人が該当すると推計された。日本内科学会等の診断基準に当てはめたもので、詳細な分析は今後検討される。
メタボリックシンドロームに関する調査によると、肥満(BMI25以上)はいずれの年代でも、20年前、30年前より増加しており、30060歳代男性、60歳代女性で約3割を占めた。一方、低体重(やせ:BMI18・5以下)は20040歳代女性で増加しており、20歳代女性では約2割を占めている。
上半身肥満(BMI25以上、かつ腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上)が疑われる割合は、20歳以上の総数で男性29.3%、女性14.2%であった。その中でも特に、30歳以上の男性の約3割、60歳以上の女性の約2割は上半身肥満が疑われる結果だった。
メタボリックシンドロームが疑われる者(腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上で、血中脂質・血圧・血糖で2項目以上の異常がある者)、予備軍(腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上で、血中脂質・血圧・血糖で1項目以上の異常がある者)を合わせた割合は、男性は30歳代で約20%程度だが、40歳以降になると40%を超える。また女性は30歳代は約3%と少ないが、40歳以降になると10%以上となるなど、男女とも40歳を超えると増加が目立っている。
その中で40074歳でみると、強く疑われる者の割合は、男性25.7%、女性10.0%、予備軍が男性26.0%、女性9.6%で、この年代の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームの疑い者・予備軍と考えられる結果だった。
これを、04年10月1日現在推計の男女別、年齢階級別の40074歳人口約5700万人(男性2800万人、女性2900万人)を用い推計すると、メタボリックシンドロームは約940万人(660万人、280万人)、予備軍は1020万人(740万人、280万人)、合わせて1960万人になる。この年代では実に3「人に1人がメタボリックシンドローム疑い者・予備軍」という結果だった。
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