厚生労働省医薬食品局安全対策課は9日、関節リウマチの治療薬「エタネルセプト」(商品名:エンブレル、ワイスが製造販売)、悪性神経膠腫治療薬「テモゾロミド」(テモダールカプセル、シェリング・プラウが製造販売)、B細胞性非ホジキンリンパ腫治療薬「リツキシマブ」(リツキサン、中外製薬が製造販売)に対する使用上の注意の改訂を、日本製薬団体連合会を通じて関係会社に指示した。
エタネルセプトは、「警告」の項の結核に関する記載に「ツベルクリン反応などの検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている」ことを追記。結核の既感染者では症状の顕在化や悪化の恐れがあるため、投与に当たって結核感染の有無を確認するよう注意喚起した。
また、「重大な副作用」の項に「皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症、多形紅斑、抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性血管炎、急性腎不全、ネフローゼ症候群」を追記した。
テモゾロミドは「重大な副作用」に「間質性肺炎」を追記。異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査を実施し、投与を中止すると共に、ニューモシスチス肺炎との鑑別診断を考慮に入れた適切な処置を行うことを求めた。
リツキシマブは「重大な副作用」に「細菌、真菌、ウイルスによる重篤な感染症」と「進行性多巣性白質脳症」を加えた。
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