厚生労働省は11月27日、一般用医薬品のリスク分類見直しで、制酸・緩下剤の「酸化マグネシウム」を第3類薬から第2類薬、「桃の葉」を第3類薬、漢方処方製剤の5処方を第2類薬に追加することなどを決めた。この日の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会で了承された。パブリックコメントを経た後、改めて同部会で審議し、正式に告示される。
酸化マグネシウムの分類変更は、医療用酸化マグネシウムの添付文書で重大な副作用の追加の添付文書改訂が行われたことに基づくもの。
また、生薬及び動植物成分として、第3類薬のリストに追加されるのは「桃の葉」の1成分。漢方処方製剤では、▽安中散加茯苓▽乙宇湯去大黄▽三黄散▽大柴胡湯去大黄▽治頭瘡・方去大黄――の5処方を第2類薬に追加する。また、実脾飲(別名実脾湯)が「分消湯」、八味逍遥散が「逍遥散」に名称変更される。
同部会ではまた、2008年4月1日から9月30日まで、メーカーなどから「副作用・感染症等報告」状況が事務局より示された。
このうち医療用医薬品では副作用報告1万3954件、感染症報告712件、一般用医薬品では副作用報告126件。外国症例の報告では副作用報告が5万5300件、感染症報告9件。外国での新たな措置の報告は444件、研究報告は423件だった。さらに医薬関係者からの医薬品副作用・感染症報告では1987件であった。
なお、委員から一般用医薬品の副作用報告の件数につき、リスク分類別の状況が求められたが、概ね第1類薬40件、第2類薬60件、第3類薬10数件であることが事務局より示された。併せて来年度以降はリスク分類別に報告することとした。