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石井道子氏
薬剤師で参議院議員を3期つとめ、今年春に旭日大綬章を受章した石井道子氏の叙勲を祝う会が、17日に東京都内のホテルで開かれた。現職閣僚3人を初めとする国会議員、厚生労働省および環境省の元官僚、薬剤師会、薬業界の関係者ら400人が祝賀に駆けつけ、石井氏の功績を称えた。
石井氏は1975年に埼玉県議会議員選挙に出馬し初当選、政界への第一歩を踏み出した。同県議を2期務めた後、日本薬剤師連盟の強い要請を受け、83年の参議院選挙に薬剤師界の統一候補として立候補。惜しくも当選は逃したが、翌84年に繰り上げ当選を果たした。以来3期17年にわたり、参議院議員をつとめ上げた。
この間、96年には第2次橋本内閣で環境庁長官に就任。環境アセスメント法の成立、ナホトカ号の重油流出事故への対応、第3回気候変動枠組締約国会議の開催に向け参加国の調整を図り、京都議定書の締結をバックアップするなど、300日余の任期ではあったが、八面六臂の活躍を見せた。
また、国会では第2次医療法改正に際し、薬剤師を医療の担い手として法律に位置づけるなど、薬剤師職能の確立、向上にも大きく貢献した。
祝う会で発起人を代表してあいさつに立った児玉孝日本薬剤師会会長も、これらの功績を紹介するとともに、「県議会、参議院を通じて、27年間も政治の世界に身を置かれ、活躍された。薬剤師が、医薬品の適正使用から環境問題まで、携わらなければならないという道筋をつけられた」と述べ、薬剤師を代表して謝意を表した。さらに出席した関係者から、石井氏との思い出話などが次々に披瀝された。
それらを受けて石井氏は、「勲章をいただき、今日あるのも、あらゆる問題でご指導いただいた先生方や同志のおかげ。感謝感激で胸がいっぱいである。何事も置かれた対場で状況判断し、良い結果を出すところまで頑張ったつもりであり、薬剤師のためにも、ある程度の結果を残せたと思っている」と謝辞を述べた。
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