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会見する櫻本会長
全日本薬種商協会の櫻本貴雄会長ら執行部は、東京文京区の同協会内で当面する課題について会見を行い、各地で実施された登録販売者試験について、「一言で言えば簡単であったというか、われわれが(行政に)求めていた薬種商試験並みの難しさではなかったということだ。しかし、新販売制度が決まった以上は、現在の薬種商会員と共に、新たに登録販売者として入会する人々を受け入れ、どう販売者の資質を高めていくかというフォローに全力を傾注したい」との感想を述べた。
登録販売者試験をめぐっては、各地とも厚生労働省の指針に基づいて出題されてはいるが、選択肢の数をはじめ、出題方法などで若干の違いがあったことから、割とやさしく感じられた地区もあったようだ。全薬協では試験結果を受け、8月末に都の薬務課長に「もっと試験の難易度を考慮してもらいたい」と、口頭で要望したという。
新販売制度の施行に伴い、協会名も全日本薬種商協会から「全日本医薬品登録販売者協会」へと変更することは機関決定しているものの、各地の会員が店舗販売業に移行し、都道府県の各協会名も変更されてから新たな協会名に移行していくという。
現時点では、滋賀県と広島県の2協会が登録販売者協会に名称変更しており、「半数以上が移行した段階が一つのメド」(櫻本会長)としている。
また、今年は6月の全国大会を中止し、総会のみとなったが、今後については明年の第2回目の登録販売者試験の発表日なども考慮し、新協会となっての発会式も含めて、全国大会は検討事項となっている。09年も総会だけを東京で開催する予定だ。
現在、登録販売者を受け入れる組織としては、日本医薬品登録販売者協会(日登協)があるが、一本化を進めるべきという意見と共に、「会員の中には日登協=JACDS(日本チェーンドラッグストア協会)という考えがあり、そのアレルギーを取り除くことが難関でもある」(櫻本会長)という。しかし「将来的に2つの職能団体があるのも好ましくないわけで、今後はJACDSと定期的に意見交換できる場を早急に設けていく方向で、理事会の理解を得た。感情論にとらわれず、時間はかかっても同じ方向への環境整備が図れればとは思っている」(櫻本会長)とした。
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