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中国・インドは研究開発拠点になり得るか”横たわる「神話と現実」

2008年07月18日 (金)

 研究開発拠点として注目されている中国とインドに対するイメージと実際のギャップが「神話と現実」という形で、2008年版通商白書で紹介された。

 これは、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の浅川和宏教授の研究成果を引用したもの。白書で紹介された主な内容は次の通り。

欧米からの帰国技術者の水準

 神話:「技術水準や起業家精神を向上させる中心的存在となる」。

 現実:「帰還者の貢献は重要だが、しばしば過剰評価されすぎている。米国で勝ち残れない科学者や技術者が含まれている。中国では、地元のマネージャークラスは、質の低い帰還した技術者が高い賃金を要求することに不満を持っている」

低コスト

 神話:「極めて低コスト」。

 現実:「中国では、慣行や規範の違いを克服することがよりコストとなる」

海外からの学習

 神話:「先進技術は欧米発」。

 現実:「欧米企業との共同研究は量的に急拡大している」

イノベーションの目的

 神話:「局地的な適合のため」。

 現実:コンピュータソフトや世界的携帯電話機種など「インドや中国での研究開発を起点とするグローバルなイノベーションの事例は多数存在する」

 両国とも急速な発展と変化が起きており、戦略の策定・展開には、従来の固定観念を払拭の必要性を示唆している。



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