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米国FDAは、第一三共とイーライリリーからの承認申請を受け審査していた、抗血小板薬「プラスグレル」の審査期間を3カ月延長すると発表した。延長は、提出された補足データの検討期間がさらに必要と判断したため。補足データの内容は明らかにされていないが、第一三共は「申請データについて何らかのアクションが示されたものではない」としている。
プラスグレルの承認申請は、2007年12月26日に経皮的冠動脈形成術(PCI)を施行した急性冠症候群(ACS)の適応で行われ、08年2月にFDAは優先審査の対象に指定していた。そのため26日が審査期限となっていたが、今回の審査期間の延長により、プラスグレルの新たな審査期限は9月26日となる。
審査期間は延長されたものの、申請データに関してFDAが何らかのアクションを示したものではないことから、第一三共とイーライリリーは現段階でプラスグレルの上市スケジュールに変更はないとしている。プラスグレルの申請データには、1万3000例を超える大規模第III相試験「TRITON」の成績が含まれており、審査に時間を要していると見られるが、現時点で詳しい理由は分かっていない。
また両社は、薬物治療を行うACS患者約1万人を対象に、プラスグレルとクロピドグレルの有効性を比較する大規模第III相試験「TRILOGY ACS」を今月中に開始することを決定した。
TRILOGY ACS試験は、プラスグレルの適応拡大を目指すもので、08年第1四半期の計画を予定通りスタートさせることになった。今回の審査期間延長との関連性はない。
プラスグレルは、ピーク時売上で約2000億円が見込まれる次世代の大型製品。優先審査指定を受けたことで、承認の動向が注目されていた。
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