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あすか製薬の山口隆社長は27日、都内で開いた決算説明会で、申請中の更年期障害治療薬「メノエイドパッチ」について、「今年中に薬価収載が期待できる」との見通しを示し、上市後の販売活動を積極的に進めるため、社内に専門チームを設置する方針を明らかにした。あすか製薬として第一号の新薬となるメノエイドパッチを、山口氏は「産婦人科領域のスペシャリティーを発揮できる製品」と位置づけており、ピーク時売上高20億円以上を目指していく考えだ。
あすか製薬は、2008年3月期決算が減収減益となったものの、合併から3年目で開発パイプラインが8品目と充実してきた。山口氏は「合併して3年目で将来の成長に向けた材料が充実してきた」との認識を示し、「これだけ品目を揃えることができたのは、アライアンス活動を積極的に行ってきた成果だ」と胸を張った。
開発パイプラインは、抗癌剤投与に伴う神経障害の発生を抑制する薬剤「BNP7787(タボセプト)」が国内第III相試験で良好な成績を得ると共に、新たに抗癌剤「BNP1350」、泌尿器疾患治療薬「AKP‐002」の2品目が第I相試験に入るなど、バランス良くプロジェクトが充実してきている。
主力品のフィブラート系高脂血症治療薬「リピディル」については、エゼチミブ併用による有効性・安全性を検討する国内臨床試験をスタートさせ、エビデンスの構築を進める。10年には、売上高100億円を達成し、フェノフィブラート市場のトップシェアを狙う。山口氏は「われわれにとって成長期にあるリピディルの売り上げを伸ばしていくことが重要な戦略になる」と語った。
産婦人科領域では、不妊領域におけるメルクセローノとの販売提携をはじめ、来年上市予定のメノエイドパッチを成長ドライバーに、売上高60億円を目指す考え。長期的には、バイオ医薬品の不妊治療薬「AKP‐501」、卵巣癌治療薬「BNP1350」の投入で売上高100億円の達成を目指す方針を掲げた。
さらに山口氏は、7月の追補収載時に3品目を投入し、これを足がかりにジェネリック医薬品事業に本格参入する考えを表明。内科・泌尿器科・産婦人科・耳鼻科の重点4領域に絞った品揃えを進め、10年3月期には100億円の売上高を目指す方針を明らかにした。山口氏は「今年発売する3品目への取り組みが非常に重要で、使用促進の流れの中でジェネリック医薬品を事業の一つの柱にしていく」と語った。
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