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科学技術振興機構(JST)は、重点分野の基礎研究を推進し、革新的な新技術の創出を目指す戦略的創造研究推進事業で、今年度募集していたiPS細胞研究の課題として20件を採択した。創薬や再生医療に向けた課題も含まれる。
募集していたのは2008年度第1期として「iPS細胞作製・制御等の医療基盤技術」(CREST)と「iPS細胞と生命機能」(さきがけ)の2領域。CRESTは応募数76件に対し10件、さきがけは研究期間別に3年型が応募数106件中9件、5年型が21件中1件をそれぞれ採択した。年数千万円の研究費が支給される。新規採択研究代表者、研究者および研究課題は次の通り。
[iPS細胞作製・制御等の医療基盤技術](研究総括:須田年生・慶應大学医学部教授)
▽胚細胞ヒストンによるリプログラミング機構(石井俊輔・理化学研究所中央研究所主任研究員)
▽造血幹細胞のエピジェネティクスとその制御法の創出(岩間厚志・千葉大学大学院医学研究員教授)
▽iPS細胞誘導のための分子基盤の解明による安全性の確保(奥田晶彦・埼玉医科大学ゲノム医学研究センター教授)
▽ヒト人工染色体を用いたiPS細胞の作製と遺伝子・再生医療(押村光雄・鳥取大学大学院医学系研究科教授)
▽ヒトiPS細胞の分化能と腫瘍化傾向を反映するマーカー遺伝子群の探索(古関明彦・理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターグループディレクター)
▽人工癌幹細胞を用いた分化制御異常解析と癌創薬研究(佐谷秀行・慶應大学医学部教授)
▽精子幹細胞のリプログラミング機構の解明と医学応用の可能性の検討(篠原隆司・京都大学大学院医学研究科教授)
▽iPS細胞由来の樹状細胞とマクロファージを用いた医療技術の開発(千住覚・熊本大学大学院医学薬学研究部准教授)
▽分化細胞に多能性を誘導する転写因子ネットワークの構造解析(丹羽仁史・理化学研究所発生・再生医科学総合研究センターチームリーダー)
▽人工染色体を用いた新たな細胞リプログラミング技術開発(米田悦啓・大阪大学大学院生命機能研究科教授)
[iPS細胞と生命機能](研究総括:西川伸一・理化学研究所発生・再生科学総合研究センター副センター長)
〈3年型〉
▽iPS法と核移植法の比較による初期化機構の解明(荒木良子・放射線医学総合研究所重粒子医科学センターチームリーダー)
▽多発性嚢胞腎患者由来のiPS細胞を用いた病態解析(長船健二・科学技術振興機構ICORP器官再生プロジェクト研究員)
▽体細胞核移植におけるリプログラミング促進技術の開発(岸上哲士・近畿大学生物理工学部講師)
▽肝細胞分化関連遺伝子の導入による皮膚細胞からの肝細胞作製技術(鈴木淳史・九州大学生体防御医学研究所特任准教授)
▽細胞リプログラミング技術を用いた免疫細胞再生医療の開発(清野研一郎・聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター准教授)
▽蛋白質導入法によるiPS細胞作製技術開発(富澤一仁・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科准教授)
▽任意細胞の樹立法開発(升井伸治・国立国際医療センター研究所細胞組織再生医学研究部室長)
▽非ウイルス的手段によるiPS誘導法の確立(松田修・京都府立医科大学大学院医学研究科准教授)
▽リプログラミングによる癌細胞エピジェネティック異常の起源解明とその臨床応用(山田泰広・岐阜大学大学院医学系研究科講師)
〈5年型〉
▽iPS細胞を用いたヒト疾患モデルマーモセット作製法の確立(佐々木えりか・実験動物中央研究所マーモセット研究部室長)
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