関連検索: 医薬食品局安全対策課 添付文書改訂 日本製薬団体連合会
厚生労働省医薬食品局安全対策課は4月25日付で、▽てんかん治療薬のカルバマゼピン▽パーキンソン病治療薬のメシル酸ブロモクリプチン▽骨格筋弛緩剤のカルバミン酸クロルフェネシン▽カルバペネム系抗生物質のドリペネム水和物――の4製品の使用上の注意を改訂するよう、日本製薬団体連合会を通じて関係製薬会社に指示した。
◇カルバマゼピン=製品名:「テグレトール」、ノバルティス
「重大な副作用」の項の皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死症、紅皮症に関する記載を、「発熱、眼充血、顔面の腫脹、口唇、・航空粘膜や陰部のびらん、皮膚や粘膜の水疱、紅斑、咽頭痛、そう痒、全身倦怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、これらの症状のほとんどは本剤の投与開始から3カ月以内に発症することから、特に投与初期には観察を十分に行うこと」と改める。
また、「その他注意」の項に「漢民族を祖先に持つ患者を対象としたレトロスペクティブな研究において、カルバマゼピンによる皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)及び中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)発症例のHLA型を解析した結果、ほぼ全例がHLA-B1502保有者であったとの報告がある。なお、HLA-B1502の保有率はフィリピン、タイ、香港、マレーシアでは15%以上、台湾では約10%、日本と韓国は1%未満である。また、日本人における皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症とHLA”B1502保有の関連性については不明である」を追記することを求めた。
◇メシル酸ブロモクリプチン=製品名:「パーロデル」、ノバルティスなど
「重大な副作用」の項に「心臓弁膜症」を加え、「観察を十分に行い、心雑音の発現又は増悪等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査、新エコー検査等を実施すること。心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」を追記。
胃・十二指腸潰瘍悪化に関する記載について、「胃腸出血、胃・十二指腸潰瘍の発現」を加え、「このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと」を追記する。
◇カルバミン酸クロルフェネシン=製品名:「リンラキサー」、大正富山
「重大な副作用」の項に「中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)」を加え、「観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」を追記する。
◇ドリペネム水和物=製品名:「フィニバックス」、塩野義
「重大な副作用」の項に「無顆粒球症、白血球減少」を加え、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと」を追記する。
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