アンジェスMGは14日、ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム点滴静注液5mg」(一般名ガルスルファーゼ遺伝子組み換え)を新発売した。同社が自社販売する初めての製品。
ナグラザイムは、ムコ多糖症VI型患者で欠損している酵素を補う酵素補充療法剤。同社が米バイオマリンファーマシューティカルから、日本国内での開発・販売権を取得した。ムコ多糖症VI型治療薬としては、世界で初めて承認されている。
ムコ多糖症VI型に対しては、骨髄移植を行う以外に治療方法がない。しかし、ドナー確保や移植に伴うリスクの問題もあり、より有効で安全な治療法が求められていた。
ナグラザイムは、欧米における臨床試験で安全性、歩行能力の改善等の有効性が認められ、ムコ多糖症VI型治療薬として、世界で初めて承認を得ている。既に欧米では上市済みで、国内でも患者団体や学会から早期承認の要望が高かった。こうした状況を受けて、ナグラザイムは3月28日に緊急承認、同日付で薬価基準に収載され、今回の発売に至った。
用法・用量は、1回体重1kg当たり1mgを週1回点滴静注する。薬価は、5mg5mL1瓶25万6775円。
小野薬品は14日、米国の100%子会社のオノ・ファーマ・US(OPUS、ニュージャージー州)に、5月1日付でグローバル開発本部および戦略研究提携部を新設すると発表した。米国開発拠点の機能充実は、新薬開発における国際競争力の強化や、バイオベンチャー及び研究機関との創薬提携を、より強力に推進することを目的としたもの。