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厚生労働省医薬食品局の中垣俊郎審査管理課長は9日、CPhIジャパン2008(第7回国際医薬品原料・中間体展)で講演し、ドラッグラグ問題の本質は、先天性疾患など難病や希少疾病などの治療薬の開発の遅れにあると指摘し、「(製薬)企業の社会的責任が問われている。利益が上がる薬だけでなく、こういった利益が見込めない薬の開発も行っていく必要がある」と、企業側に協力を呼びかけた。
中垣課長は、海外で使われている新薬のうち3割が日本で使えないとされたかつてのデータについて、既に半分は日本で承認され、あとの半分も抗消化性潰瘍薬のPPIや、抗うつ薬のSNRIなどで、これをもって「日本では新しい医療の提供が阻害されているとは考えていない」と述べた。
しかし、省内検討会で開発の必要性が指摘されても開発企業が見つからない難病や希少疾病など、市場がごく限られた治療薬があることを挙げ、「この問題は深刻だ」と指摘。製薬企業にも社会的責任として、「市場の狭い薬の開発を含めて、よりよい薬を提供する努力が大切」と、対応を求めた。
中垣課長は、日本は新薬を開発し、自らの目で承認審査できる世界でも数少ない国の一つだとし、「この一角を今後とも占めるための努力を一層強めていきたい」と述べ、国としても開発、承認審査、薬価制度など開発環境の改善に計画的に取り組む姿勢を強調した。
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