バイオインダストリー協会(JBA)が公表した「バイオベンチャー統計調査報告書」の概要版によると、日本のバイオベンチャーは2005年1月末現在で、04年調査に比べ67社増の531社。新興市場上場会社は1社増えて13社で、株価時価総額は1年で47%増の4879億円となった。経営状態は売上高は伸びているものの、経常利益は赤字という傾向にある。
会社数は、あくまでもJBAが把握できた数字で、増えた67社全てが05年に設立されたものではない。把握された05年設立の会社は18社だが、これも年を追うごとに捕捉されて増える見通しだという。
事業領域別(複数領域有り)では「医療・健康」が312社(前年調べ270)、「研究支援」で275社(同227)で、両領域での会社数は他領域に比べ突出しており、研究支援領域は21%の伸びとなった。細かく見ると、これまで最も多かった医薬品・診断薬開発事業は174社(同160)に対し、受託研究・受託開発事業は170社(同129)と急増した。
起業は東京が圧倒的に多く144社、次いで北海道58社、大阪42社、神奈川41社、京都31社と続く。大学発バイオベンチャーは193社で36%を占める。
報告書では「設立ばかり目立っているが、実は近年解散数も多少増加しているので注視する必要がある」としている。