アンジェスMGは3月28日、末梢性血管疾患の閉塞性動脈硬化症とバージャー病を適応症に、HGF遺伝子治療薬(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)の承認申請を厚生労働省に行ったと発表した。遺伝子治療薬としては、日本で初めての承認申請となる。
HGF遺伝子治療薬は、肝細胞増殖因子HGFを産生する遺伝子を虚血部位に投与することで、局所にHGF蛋白を発現させ、血管新生を促して虚血状態の改善を図るもの。国内大学の研究成果に基づく国産遺伝子治療薬として、日本での開発が先行して進められてきた。昨年6月には、閉塞性動脈硬化症患者を対象に実施された国内第III相臨床試験で、良好な中間解析結果を得た。
これを受け同社は、承認申請の準備を進めてきたが、今回遺伝子治療薬としては、日本で初めての承認申請に至った。日本での承認取得後は、「コラテジェン」の製品名での販売が予定されている。
HGF遺伝子治療薬は、米国で末梢性血管疾患を対象とする第II相試験、虚血性心疾患を対象とする第I相試験が進められている。今後、順調に審査が進めば、世界に先駆けて日本で遺伝子治療薬が登場することになりそうだ。