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薬事・食品衛生審議会薬事分科会は25日、高インスリン血性低血糖症治療薬「アログリセムカプセル」を審議したほか、新薬10成分を報告、いずれも承認した。報告品目の中には、2番目の腎細胞癌の複数分子標的薬となる「スーテントカプセル」、世界で初めて関節リウマチを効能追加した抗体医薬「アクテムラ」、ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」などが含まれている。4月中に承認後、60日以内に薬価収載の見通し。なお、「ナグラザイム」は4月中にも緊急薬価収載される。
「アログリセムカプセル25mg」(シェイリング・プラウが製造販売)は、他に類薬がないことから審議された。有効成分はジアゾキシド。高インスリン血性低血糖症では低血糖による死亡や、知能への影響の恐れもあり、国内推定患者数は2000250人。未承認薬検討会議から早期開発が促されていた薬剤で、優先審査となった。全例調査が承認条件。海外では米独など9カ国で承認されている。原体・製剤とも劇薬。再審査期間は8年。
このほか、承認された報告品目は次の通り。
▽ポプスカイン0・75%注75mg/10mL、同0・75%注150mg/20mL、同0・25%注25mg/10mL、同0・25%注バック250mg/100mL、同0・75%注シリンジ75mg/10mL、同0・25%注シリンジ25mg/10mL(丸石製薬が製造販売):成分名は塩酸レボブピバカイン。効能効果は0・25%製剤が術後疼痛、0・75%製剤が硬膜外麻酔。
▽アクテムラ点滴静注用80mg、同点滴静注用400mg(中外製薬が製造販売):有効成分はトシリズマブ(遺伝子組み換え)。200mg製剤の規格で、既存治療で効果不十分な場合とする関節リウマチの効能追加する一部変更。新たに80mgと400mgの2規格を追加し、「関節リウマチ」(関節の構造的損傷の防止を含む)と、オーファン疾患である「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」「全身型若年性特発性関節炎」の効能を追加。
▽ジュリナ錠0・5mg(バイエル薬品が製造販売):有効成分ははエストラジオール。貼付剤、ゲル剤は既存で、新たに経口剤を追加。効能・効果は更年期障害、卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(ホットフラッシュ及び発汗)、膣萎縮症状。
▽エクジェイド懸濁用錠125mg、同500mg(ノバルティスファーマが製造販売):有効成分はデフェラシロクス。効能効果は輸血による慢性鉄過剰症。
▽ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0・8mL(アボット・ジャパンが製造販売):有効成分ははアダリムマブ(遺伝子組み換え)。効能効果は、既存治療で効果不十分な関節リウマチ。
▽ルナベル配合錠(ノーベルファーマが製造販売):有効成分はノルエチステロン、エチニルエストラジオール。効能効果は、子宮内膜症に伴う月経困難症。
▽イルベタン錠50mg、同100mg(塩野義製薬が製造販売)、アバプロ錠50mg、同100mg(大日本住友が製造販売):成分名はイルベサルタン。AII受容体拮抗型の降圧剤(ARB)で、ARBとしては日本で6番目。
▽ナグラザイム点滴静注液5mg(アンジェスMGが製造販売):有効成分はガルスルファーゼ(遺伝子組み換え)。ムコ多糖症VI型の酵素補充療法薬。
▽ファムビル錠250mg(旭化成ファーマが輸入):有効成分はファムシクロビル。効能・効果は帯状疱疹。
▽スーテントカプセル12・5mg(ファイザーが製造販売):有効成分はスニチニブリンゴ酸塩。効能効果は、根治切除不能または転移性の腎細胞癌と、イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)
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