医療機関・製薬企業向けに安全性情報システムやコンサルティングサービスを提供するエムシンクは、「DPCの医療機関の各診断群分類における主要なICD名称別・手術処置1および2別の年間の件数ならびに平均在院日数」を表にまとめたCD-ROM(写真)を発売する。厚生労働省が開示しているDPC病院データを表計算ソフトで分かりやすく“見える化”しているのが特徴で、わずか15万円(消費税別)で手軽に利用できる。
都道府県、市区町村、各病院レベルで検索できるようになっており、地域包括ケアに対応したきめ細かい情報提供活動に活用できるほか、社員の知識習得に向けた研修ツールとしても役立てていく方向。医薬品メーカーをはじめ医薬品卸・医療機器メーカーなどを対象に、将来的には20~30社への提供を目指す。
今回販売するCD-ROMは、2015年4月~16年3月までの1年間を対象に、DPCの18診断群分類ごとのICDコードと傷病別で、主要266疾患のデータがエクセル形式で収納されているのが特徴。
DPC病院で疾患別に実施した手術や薬物療法などの具体的な治療の中身が、都道府県別や二次医療圏別、所在地別に絞り込んで検索でき、地域ごとの医療実態の把握や分析など、現場で実践的に利用できるツールとなっている。
各疾患データでは、厚生労働省が開示している「診断群分類点数表」をもとに、「ICD名称」や主要な「手術内容」「手術・処置1」「手術処置2」「手術なし処置1」「手術なし処置2」ごとの、各年度での症例件数・平均在院日数が分かりやすく表にまとめられており、傷病ごとの患者の動態を知る上で貴重な資料となっている。
また、処置2では包括で処方される薬剤名(一般名で表示されているが、別シートで汎用の商品名を検索可能)が記されているため、医療機関ごとに医薬品の処方件数も知ることができ、医薬品メーカーには興味深い内容だ。
附録として、各ICD傷病別(主要420疾患の)DPC施設別の手術あり・なし別の年間患者数、平均在院日数も添付されており、周辺の医療機関をはじめ各疾患ごとの地域医療連携の情報ツールとしても活用できる。
これらのデータは、新たな傷病名の追加や手術手技の変更、新薬の発売や適応症の追加、年間の手術件数や在院日数など、最新の情報をもとに毎年更新していく予定だ。
詳しくはエムシンクのホームページ「みえる医療施設情報」→「DPCのMDC疾患別情報」の出力サンプルをダウンロードで検索可。
問い合わせは、エムシンクの担当、森澤氏まで。