厚生労働省は14日、「がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会」を開き、ゲノム医療の実践が想定される病院のあり方や患者の情報提供をめぐって参考人や委員から意見を聞いた。その後の議論では、委員から保険適用の対象範囲をどこまでとするかについて問題意識を示す声が相次いだ。
参考人として出席した山口建氏(静岡がんセンター総長)は、同センターで2014年からスタートした「プロジェクトHOPE」を紹介。癌組織や正常組織、検査データ、臨床情報などをデータベース化し、癌研究や臨床につなげる同プロジェクトの取り組みを示した上で、「癌ゲノム医療の実践場所は、地域や都道府県の癌診療連携拠点病院になる」とした。地域の拠点病院には、認定を受けた臨床遺伝専門医が癌に関する遺伝相談ができる体制を作り、都道府県の拠点病院には臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーの両者を配置し、より詳細なカウンセリングが受けられる「がん遺伝外来」を実施できる体制を構築すべきとした。
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