アジア諸国での革新的新薬へのアクセス向上を目指し、各国の製薬関連団体代表者や、政府関係者、アカデミアが一堂に会して話し合う国際会議「第6回アジア製薬団体連携会議」が5、6日に都内で開催された。アジア製薬協10団体の代表者が参加し、新薬アクセスに関しては各国当局に提出する共通書類を作成するほか、アジア地域が持つ豊富な天然資源を生かして天然物創薬でのオープンイノベーションの枠組みを構築する方針だ。日本製薬工業協会の畑中好彦会長(アステラス製薬社長)は、6日の記者会見で、「天然物創薬でアジアがモデルケースになる。10年後にはこのスキームでアジアから新薬を出していきたい」と語った。
会議では、▽新薬アクセス▽創薬連携▽規制・許認可――の三つのテーマで、課題認識の共有化、課題改善のための提言・提案が行われた。
新薬の早期アクセスを実現するために、障害になっているのが、製造所における製造管理や品質管理の基準への適合性プロセスだ。各国で評価・確認プロセスが異なり、共通化・統一化されておらず、要求される書類や情報、照会事項、審査期間に違いが生じている。特に各国当局から要求され、製造所が作成する医薬品製造の品質マネジメント様式「SMF」については内容が統一化されておらず、結果的に申請書提出側、審査側のプロセスが増え、新薬アクセスまでの期間が長くなってしまっていた。
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