関西電力医学研究所の清野裕氏、矢部大介氏らの研究グループは、炭水化物の摂取を過度に制限した日常食事下では、糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の重大な副作用である「正常血糖糖尿病ケトアシドーシス」(eDKA)が発現する可能性があることを明らかにした。同薬を適正に使用するために、糖尿病患者が日常的に摂取する食事の内容や量を把握することが重要としている。
近年、日本では2型糖尿病でもSGLT2阻害薬に関連したeDKAが報告されており、原因解明と対策が課題になっている。
研究グループは、日本人2型糖尿病患者23人を無作為に3群に分けて、ランダム化比較試験を実施した。食事に含まれる総エネルギーに占める炭水化物の比率と、血糖値の上がりやすさを示す「グリセミック指数」(GI)を各群によって変更した宅配弁当を2週間続けて食べてもらい、後半1週間にはSGLT2阻害薬ルセオグリフロジンを内服してもらった。皮下連続式グルコース測定(CGM)や採血によって血糖値やケトン体などの変動を評価した。
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