関連検索: 中央社会保険医療協議会 抗癌剤 感受性試験 保険適用 診療報酬改定
中央社会保険医療協議会は23日、4月の診療報酬改定時に合わせて、新しく優先的に保険適用すべき医療技術を了承した。この中では、最適な抗癌剤の選択に役立てるための「抗癌剤感受性試験」が認められた。また乱用が社会問題化し、適応が睡眠障害のナルコレプシーに限定された中枢神経刺激薬「リタリン」について、正確な診断に基づく処方につなげるため、ナルコレプシーの診断に用いる「反復睡眠潜時試験」(MSLT)も認められた。
中医協は23日の総会で、学会からの要望などを踏まえ、MSLTを含む42の医療技術、既に先進医療として認められている技術のうち24技術を、4月の診療報酬改定に合わせて優先的に保険適用することを承認。これを受けて厚労省は、技術実施条件の調整を図るなどして、診療報酬改定率に収まる範囲内で適用していく方針だ。
抗癌剤感受性試験は、既に「先進医療」として認められている。今回、優先的に保険適用すべきとされたのは、「SDI法」(癌性腹膜炎・胸膜炎に係るものに限定)や「CD”DST法」(消化器癌、乳癌、肺癌、癌性胸膜炎・腹膜炎に係るものに限定)など数種類に上る。そのため厚労省保険局医療課は「整理した上で保険適用を考えたい」と説明している。
一方、MSLTの保険適用は日本睡眠学会が要望していた。医療課によると、適用の優先度が高くなったのはリタリン問題が背景にあり、保険適用されれば、試験費用の患者負担が軽減されることから、厚労省はリタリンが正確な診断に基づいて処方されることを定着させたい考えだ。
そのほか新技術としては「肺血栓塞栓症予防管理料」「脳血管狭窄に対する血管拡張・ステント留置術」などが認められた。
なお、実績がほとんどないなどの理由から、15技術が「先進医療」から削除されることになった。
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