人工知能(AI)技術「KIBIT」を有するITベンチャーのFRONTEOヘルスケアとがん研究会は、癌患者のゲノム解析による検査結果に基づき、AIが医師の治療方針を決めるに当たっての意思決定を支援するシステム開発で共同研究すると発表した。AIが条件を満たす様々な論文データから患者に適した治療法を探し当て、個別化医療を支援する。共同研究期間は5年間を見込んでおり、2021年までに肺癌と乳癌を中心とした診断支援システムが完成する予定。22年以降もそれ以外の癌腫への展開を検討するとしている。
FRONTEOヘルスケアは、昨年に「がん個別化医療AIシステム研究開発プロジェクト」(CPM-AI)を立ち上げ、癌専門医などで構成される専門化チームが治験や治療法、良質な論文を厳選し、独自のAIシステム「KIBIT」に導入する診断支援システムの開発に着手した。KIBITは、他社のAI技術と異なり、大規模な設備と期間をかけてビッグデータを取り込むのとは異なり、厳選された少量のデータから、専門化されたチームの判断基準に合致した情報抽出を行うことができるのが強み。
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