癌領域をターゲットとした国内製薬大手のM&Aが相次いでいる。昨年10月にアステラス製薬が独ガニメド・ファーマシューティカルズ、12月に大日本住友製薬が米トレロファーマと1000億円水準の費用を投じて買収を発表したほか、今年1月には武田薬品が総額54億ドルで米アリアド・ファーマシューティカルズの買収を発表した。いずれも抗癌剤の品揃えが目的だ。製薬各社にとって癌が主戦場となる一方、自社開発品が後期開発段階で脱落する例も多く、事業リスクも高い。有望な製品を持つベンチャーに対する買収が今後活発化する可能性がある。
国内製薬各社の癌をターゲットとした買収は、かつて抗体医薬などの創薬基盤技術獲得を主眼としていたが、この数カ月で発表されている案件を見ると、上市済みの抗癌剤や後期開発段階の有望な開発品の獲得を目指し、巨費を投じる傾向がある。
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