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持田製薬の持田直幸社長は、都内で開いた新春記者懇談会で、「医療が細分化する中、必ずしもメガドラッグだけでは解決しない領域はたくさんある」と述べ、中堅企業としてニッチ領域で存在感を出し、治療法のない領域に挑戦していく決意を強調した。
医薬品事業に関しては、改めて循環器・産婦人科・皮膚科・救急の重点4領域にリソースを集中していく方針を表明。主力の「エパデール」「アテレック」が大規模臨床試験で着実にエビデンスを確立し、順調に伸長しているとの認識を示すと共に、昨年2月から開始したノバルティスファーマの降圧剤「ディオバン」の共同プロモーション推進を課題に挙げ、「さらに循環器領域をしっかり固めていく」との方向性を示した。
また、日本で初登場となる尖圭コンジローマ治療薬「ベセルナクリーム」、子宮内膜症治療剤「ディナゲスト錠」と新製品が登場したことについては、「産婦人科、皮膚科領域を強化する新薬であり、今後もこうしたニッチな領域で存在感を示していきたい」と語った。
一方、後発医薬品事業に関して持田社長は、「新薬メーカーならではの特徴ある技術と安心感、付加価値をもとに品目を揃え、まずは年商30億円を目指したい」との考えを明らかにした。
その上で、持田社長は「中堅企業にはスピードと専門性が求められている」と述べ、他社と機能分担するアライアンス重視の考えを強調。「まだ治療法のないニッチな領域で存在感を出し、患者ニーズに貢献していきたい」と語った。
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