MSDは、MRを介さないデジタルソリューションを活用し、調剤薬局の薬剤師に対する情報提供を強化する。昨年6月に、薬剤師に特化したウェブサイトとして「Pharmacist Town」(ファーマシストタウン)を開設し、疾患や薬物療法、患者とのコミュニケーションスキル向上に役立つ情報を提供。地域包括ケア時代を迎え、製薬企業が病院から地域医療にアプローチする中、在宅医療などで患者との接点が増えている薬剤師との関係構築がテーマになりつつある。情報提供を通じて、薬剤師の介入を促し、患者満足度を引き上げ、自社薬剤の価値最大化を図る。将来的には、薬剤師が多職種連携の枠組みに参加することに苦労している現状を打破するべく、“薬剤師を中心とした多職種連携”という新たな地域医療モデルの実現を目指していく。
医療提供体制をめぐっては、急性期病院の病棟数が減り、将来的には一般病院の病棟数減少も予測され、患者が病院から地域に回帰することが見込まれる。こうした医療環境の変化を背景に、製薬企業も地域包括ケアをつくる一員として社会から期待される中、同社では最適な薬剤を提供し、それがきちんと服用されているかを管理する薬剤師の役割に着目。米国本社のメルクが行う薬剤師サポートの先進事例を共有し、日本法人として経営戦略部門のCTC部が中心となって薬剤師に向けた支援を検討してきた。
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