日本保険薬局協会は、事業創生委員会が取りまとめた「第1回会員管理薬剤師アンケート報告書」を発表した。管理薬剤師が受けた患者の印象を聞いた結果、ジェネリック医薬品(GE薬)への切り替えに対して、患者は経済的負担の軽減を歓迎し、不安はあまり感じていない可能性の高いことが示唆された。また、先発品・後発品といった区別に、あまり感心を示さない患者の多いことも分かった。
アンケート調査は、保険薬局全般に関する情報源の確立を目的として行われたもの。ウェブを使ったオンライン調査で、昨年11月16日012月5日にかけて行われた。131社1290店(有効回答は1275店)から回答を得た。
在庫している医療用医薬品の品目数は、最大が3200品目で、平均は917品目だった。GE薬の備蓄は最大800品目、平均では76品目だった。
また印象度の高い(訪問回数の多い)製薬会社を複数回答で聞いたところ、[1]アステラス製薬[2]ファイザー[3]武田薬品[4]三共[5]グラクソ・スミスクライン――の順だった。同じく印象度の高い(説明会やダイレクトメールの多い)医薬品は[1]タミフル[2]オルメテック[3]プロペシア[4]ブロプレス――等であった。
製薬会社のMR活動に求めることは、「処方元医師の処方方針」「患者さんへの服薬指導や病態の指導書などの提供」が多かった。MR訪問の頻度としては、月1回を希望する回答が最も多く、全体の6割を占めた。
GE薬に切り替わった際の患者の反応に対して、管理薬剤師がどのような印象を持ったかでは、「薬剤費が安くなり、歓迎する患者が多い」が58%と6割近くを占めた。また「薬が変わることで不安になる患者は少ない」と回答した薬剤師は67%で、3人のうち2人に上っており、患者はGE薬に不安を感じるよりも、経済的負担の軽減を歓迎する傾向の強いことが示唆された。
一方で「薬剤についてあまり感心のない患者が多い」と回答した薬剤師は48%と約半数に上り、先発品・後発品という認識の薄い患者も、少なくないことが示された。