日本薬剤師会会長 中西 敏夫
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医療制度改革の仕上げの年に当たる平成20年は、薬剤師にとって正念場とも言える一年になるものと考えております。
4月からスタートする後期高齢者医療制度では、患者の安全と医薬品適正使用の観点から各薬局がその交付を進めてきた「お薬手帳」を積極的に活用し、医薬品に関する医療関係者間の情報共有手段として位置づけると共に、地域への医薬品提供、とりわけ高齢患者への服薬支援・指導に、薬剤師・薬局が積極的に関わり、より安全で、効果的な薬物治療を実現する仕組みが提案されました。
一方、4月から実施される調剤報酬・診療報酬改定の議論の過程では、これまで以上に地域住民の医療需要に応える体制の整備や、良質で安価な医薬品使用の選択の幅を広げる後発医薬品の使用促進を通じて、国民から期待される安心・安全な医療提供体制の構築に積極的に関わる薬局・薬剤師の姿勢を高く評価する報酬体系が提案されました。
これまでのような、いくぶん受け身の姿勢を一転させて、より積極的に医療に関わる、患者と関わる、地域に関わる姿勢が、保険制度からも、診療報酬等の面からも強く求められているといっても過言ではありません。
地域における今後の医療提供体制を決定づける、新しい医療法に基づく地域医療計画が、本年4月から各都道府県で実施に移されることとなります。これまでにも増して大きな期待が、医療提供施設として明確に位置づけられた薬局に寄せられています。
名実ともに地域医療の一翼を担う施設としてその期待に応え、与えられた責任を果たし、地域住民に信頼される薬剤師・薬局として、将来にわたってその役割を着実に果たすことが、われわれ薬剤師に課せられた責務と考えています。その履行に向けて最大限の努力をお約束申し上げます。
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