関連検索: 厚生労働省医薬食品局 マイクロドーズ試験 新薬開発
厚生労働省医薬食品局は、「マイクロドーズ(MD)試験」の実施に向け動き出した。MD試験は、非臨床(動物)試験では予測できなかった薬の動きを把握することで、開発中止のおそれのある薬剤をふるいにかけることができ、新薬開発の成功率を引き上げる手法と期待されている。既に実施されている欧米に対し、日本では明確な実施方針が示されていなかったが、医薬食品局は25日に実施上の留意点をまとめたガイダンス案をまとめた。
ガイダンス案は、28日から2月8日まで厚労省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)で意見を募り、早ければ来年3月までに通知化、実施を目指す。
ガイダンス案では、MD試験を「通常100μg以下かつヒトにおいて薬理作用を発現すると推定される投与量の1/100を超えない極めて低用量の被験物質を、健常人に単回投与することにより行われる臨床試験」と定義。「主として低分子化合物を適用範囲」とした。
具体的には、[1]放射性同位元素を標識した被験物質を被験者に投与し、加速器質量分析法(AMS)で測定する[2]標識しない被験物質を被験者に投与し高感度の液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)により測定する[3]ポジトロン放出核種で標識しPETで測定する””の三つの測定方法を提示した。
MD試験に当たり実施が必要な非臨床試験としては、一種類のほ乳類の雌雄を用いた「拡大型単回投与試験」を挙げた。対照群を設けた上で実施するとし、観察期間は2週間、毒性などを見るため病理組織学的検査などを行うとした。
また、被験者に対し分かりやすく説明し同意を取ることを求めた。試験の目的を明確にすることや、放射性標識体を投与する場合は、放射性物質の内部暴露がどの程度か説明することなどを指摘した。
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