小野薬品は、再発・難治性の多発性骨髄腫(MM)治療薬としてプロテアソーム阻害剤「カイプロリス点滴静注用10mg・同40mg」(一般名:カルフィルゾミブ)を新発売した。
カイプロリスは、米アムジェン子会社のオニキスファーマシューティカルズから導入したプロテアソーム阻害剤。
プロテアソームは細胞内に存在する酵素複合体で、ポリユビキチン化された蛋白を分解する作用を有しており、細胞の増殖、分化、機能的細胞死を制御する。プロテアソーム活性を阻害することで、骨髄腫細胞の機能的細胞死を誘導する。
カイプロリスは、レナリドミドとデキサメタゾンとの3剤併用で、通常、成人には1日1回、1、2、8、9、15、16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとして、12サイクルまで投与を繰り返す。13サイクル以降は1日1回、1、2、15、16日目に点滴静注し、12日間休薬する。投与量は、1サイクル目の1、2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2(体表面積)として、10分かけて点滴静注する。
また、デキサメタゾンとの2剤併用療法で用法・用量の追加申請を行った。1サイクル目の1、2日目のみ20mg/m2、それ以降は56mg/m2を点滴静注する用法・用量となっている。