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大塚製薬は8日、非定型統合失調症治療薬「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)を発売した。エビリファイは全世界で1500億円を売り上げる大型品だが、日本では非定型統合失調症治療薬としては5番目。同社では、従来の非定型統合失調症治療薬に比べ体重増加や血糖値上昇などの副作用発現率が低く、患者が継続して服薬しやすいとしている。
薬価は3mgが98・30円、6mgが186・00円、1%散が198・30円。
同剤は、ドパミン神経伝達を完全には遮断しないドパミンD2受容体パーシャルアゴニストで、ドパミン神経で安定したシグナル伝達作用を示すことで、陽性、陰性症状などを改善する。脳内のドパミン放出量に応じてドパミン神経の抑制、刺激作用を示し、ドパミン神経系を安定させる「ドパミン・システム・スタビライザー」と呼ばれる。
大塚は、中枢神経専門MR約100人を含む800人体制で営業を進める。初年度売り上げは7・5億円、ピーク時の8年目には121億円を見込む(中医協資料)が、剤形追加や適応拡大などによってさらなる拡大を目指す。