大塚製薬は18日、米バイオ企業「PDLバイオファーマ」から、造血幹細胞移植前治療薬「IVブスルフェクス」に関する事業を買収したと発表した。買収額は約220億円で、同社はPDLバイオファーマが所有するIVブスルフェクスに関する全事業の権利を継承し、癌領域に本格参入していく。
IVブスルフェクスは、血液癌の造血幹細胞移植前に投与する強力な化学療法剤。慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬として承認されているが、造血幹細胞移植前の前治療として大量投与も行われている。
現在、IVブスルフェクスはPDLバイオファーマが米国、カナダにおける販売を手がけており、その他地域ではライセンス契約を締結したパートナー企業を通じて世界40カ国以上で販売している。
大塚製薬は、買収手続きを完了させた後、北米では米国子会社「大塚アメリカファーマシューティカル」を通じて、IVブスルフェクスの販売を行っていく。
一方、欧州、南米、オーストラリア、日本を含むアジア地域では、継続してPDLバイオファーマのパートナー企業がIVブスルフェクスの販売を行うことになっている。
また、CML以外の血液癌への造血幹細胞移植前治療の適応拡大に向けては、米国子会社「大塚ファーマシューティカル・ディベロップメント・コマーシャリゼーション」を通じて、臨床試験を実施する予定にしている。
今回の買収は、同社にとって癌領域への本格参入を果たすもので、今後さらなる癌領域のグローバル展開を加速させていく考えだ。
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2007年12月18日
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