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エスエス製薬は今月26日から、医療用去痰成分アンブロキソール塩酸塩を配合したスイッチOTC総合感冒薬「エスタックイブファイン」を新発売する。「エスタックイブ」シリーズに初めて配合されたアンブロキソール塩酸塩は、親会社であるベーリンガーインゲルハイム(BI)が開発した成分で、「今回の製品が実質的にBIグループとのシナジー第一号。今後はエスタックブランドの基幹商品に育成していく」(北史男専務研究開発本部長)とし、発売1年後に店頭売価ベースで30億円、2010年には50億円を目指す。
今回、OTC市場に初めて配合されたアンブロキソール塩酸塩は、痰と気道粘膜の潤滑油の役目を担う肺サーファクタント(肺表面活性物質)の分泌促進作用、気道液分泌促進作用、線毛運動亢進作用の3つが大きな特徴。医療用医薬品として国内外で広く使用され、OTC医薬品としては海外約50か国で用いられている。日本でも1992年から、日本ベーリンガーインゲルハイムが「ムコサール」の名称で医療用医薬品として導入している。今回、大正製薬も同様に承認を取得しており、パブロンブランドの総合感冒薬として発売していく予定。
「エスタックイブファイン」は、アンブロキソール塩酸塩を医療用と同量(1日当たり)配合しているほか、解熱鎮痛成分のイブプロフェン、抗コリン作動成分(鼻水抑制)のヨウ化イソプロパミドを合わせた3つの基準外成分を配合し、熱・せき・痰・のどの痛み・鼻水など、かぜのつらい症状に優れた効果を発揮する。大人(15歳以上)1回3錠を1日3回、食後に服用する。税込み希望小売価格は30錠1764円、45錠2289円。
今後はビジネスパーソンをメインターゲットに、積極的なマスメディア広告と店頭プロモーションを展開していく。TVCMでは、引き続きお笑いコンビ次長課長の井上聡を起用し、日本で初めての成分配合という特徴を前面に訴求する。さらに、ひきはじめのかぜ(のどの痛み・寒気・鼻水)にはイブとイブエース、こじれたかぜ(熱・せき・痰)にはファインというように、かぜの進行度に合わせたラインナップで「エスタック」群のシェア強化(現在かぜ薬で第4位)を図る。エスタック群の広告費は、来年度は倍増させる考えだ。
なお、エスエス製薬は01年にBIのグループ会社となってから両社の企業価値最大化に努めてきたが、「今回の新製品はその大きな成果の一つ。成長への重要なコア部分である製品開発面で、今後BIとのシナジー効果をどう出していくかも課題」(北専務)とする。BIをシーズとした製品開発では、来年度の承認が期待される申請中のもの2品目、そのほか4品目が開発段階にあるという。
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2007年09月11日
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