川崎二郎厚生労働大臣は1日の参議院厚生労働委員会の中で、医療費の中に占める薬剤費に関して触れ、「平均単価を比較するとわが国の方が米国より安いと思っている」と話し、「一時、医療費に占める薬剤費の割合が3割と高かった時代があるが、現在は2割程度まで下がっている。それなりにわれわれも努力してきた」と理解を求めた。民主党の下田敦子議員の質問に答えたもの。
下田議員は医療費に占める薬剤費の割合に関して、「日本は米国やドイツに比べて高いと思う。日本人は薬好きだと言われている」と指摘。また、日本の製薬メーカーのオリジナル製品で世界的に売れている医薬品が少ない点を挙げ、「国内で高く売って、世界的に売れている薬を開発してこなかった」のではと質した。 川崎厚労大臣は、わが国製薬企業の開発力について答え、「連結決算の数字だと思うが、例えばホンダやキャノンなどは、全体の80%くらいを海外で売り上げている。松下電器も約45%だ」とした上で、「日本の製薬企業もトップ4、5社は、販売高の40050%くらいは海外で上げている。日本の電気メーカーと医薬品メーカーを比較し、製薬企業が国内市場だけて事業を行っているとの指摘は、数字的に見ると少し違うように思う」と話し、理解を求めた。