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定期的に使用すべき喘息の長期管理薬を、喘息発作時に使ったり、発作が起こりそうな時に使用すると認識しているケースが少なくないことが、グラクソ・スミスクラインによるインターネット調査で明らかになった。長期管理薬は薬効作用が出るまで時間がかかり、発作を鎮めるのには間に合わない。調査によると、貼付剤の長時間作用性β2刺激薬については「発作が起こった時に使う」との回答は半数近くに上った。誤解の背景について同社は「患者が十分な説明を受けていない可能性もある」と指摘している。
調査は9月407日にかけ、全国の15歳以上の喘息患者で長期管理薬を服用している583人に対して行った。処方されている薬剤は、吸入ステロイド薬(ICS)407人、ロイコトリエン受容体拮抗薬166人、長時間作用性β2刺激薬(吸入)97人、同(貼付)99人、テオフィリン徐放製剤275人。
この中で、ICS、ロイコトリエン受容体拮抗薬、長時間作用性β2刺激薬(吸入)については、607割が「定期的使う」としたものの、残りの約3割は「発作が起こった時に使う」「発作が起こりそうな時に使う」と回答。
テオフィリン徐放製剤は、「定期的使う」は42.9%にとどまり、「発作が起こった時に使う」が28.7%、「発作が起こりそうな時に使う」が28.4%に上った。
また、長時間作用性β2刺激薬(貼付)は、「定期的使う」は20.2%に過ぎず、「発作が起こった時に使う」は45.5%、「発作が起こりそうな時に使う」が34.3%だった。
呼吸器疾患、アレルギーが専門の和歌山県立医科大学の一ノ瀬正和教授は、「長期管理薬は作用が発現するまで時間がかかるため、発作時に使うと、救急へ運ばれることになりかねない」と指摘し、患者への十分な説明と、説明したことと患者が受け止めたことの齟齬がないよう確認が必要だとしている。
誤解が多かった長時間作用性β2刺激薬(貼付)の添付文書では、「本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては,短時間作動型吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること」と注意を促している。
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