日米の特許庁間で、「特許審査ハイウェイ」の試行プログラムを、7月から開始することが決まった。特許審査ハイウェイは、出願人の海外における早期権利化を容易にすると共に、各国特許庁の審査負担を軽減し、質の向上を図ろうとするもので、3月に日米間で合意した日米共同イニシアティブでも、重要課題として掲げていた。
今回の試行プログラムは、特許審査ハイウェイを申請するための出願人の具体的手続、要件に関する妥当性を検証することが狙い。7月から1年間実施する計画だが、特許審査ハイウェイの実現可能性を適切に評価する上で必要という両庁の合意があれば、最大1年まで試行期間を延長できるとしている。
試行プログラムに対する出願人からの参加申し出は、7月3日から受け付けを開始する予定。詳細は特許庁ホームページ(http://www.jpo.go.jp/indexj.htm)で公表される。
特許庁は試行プログラムの結果を踏まえ、日米間の特許審査ハイウェイを本格実施へ移行させることを目指すとしている。また、既に韓国との間でもハイウェイの実現に合意しており、07年内の実施が予定されている。さらに、欧州特許庁が試行プログラムへの参加を検討しているほか、 英国特許庁やドイツ特許庁との間でも、正式に議論を開始したという。