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富士経済は、メタボリック対策など4分野の一般用医薬品と関連製品市場の調査を行い、分析結果をまとめた。それによると、メタボリック対策市場は、好調な特定保健用食品に加えて、一般用医薬品市場も拡大しており、さらに来年4月に施行される特定健診・特定保健指導も追い風となって、今後も堅調な拡大が予測されるとしている。
調査・分析は、同社が今年2月から6月にかけて行った14分野65品目の調査結果をもとに、一般用医薬品全体市場(一部医薬部外品含む)の分析、一般用医薬品メーカー31社の販売・戦略動向などと共に実施されたもの。新たに、「メタボリック対策」「尿失禁対策」「花粉症対策」「関節痛対策」の4テーマについて調査された。
メタボリック対策市場の2007年見込みは、一般用医薬品が130億円(前年比28・7%増)、特定保健用食品が1182億円(12・6%増)で合計1312億円(14・0%増)としている。メタボリック対策市場は、そのほとんどが特定保健用食品の市場で、06年にはサントリーの「黒烏龍茶」で拡大し、07年も味の素ゼネラルフーヅの「ブレンディコーヒーオリゴ糖入り」が加わり、前年比12・6%増の1182億円が見込まれると分析した。
これまで低迷していた一般用医薬品は、06年に小林製薬の「ナイシトール85」がヒットしたことで注目度が高まり、その波及効果でその他の製品も拡大し倍増となった。07年も前年比28・7%増の130億円が見込まれ、メタボリック対策市場における構成比も高まりつつあるとした。
花粉症対策市場の07年見込みは、一般用医薬品・治療目的が222億円(15・0%増)、一般用医薬品・予防目的が65億円(3・0%減)、衛生雑貨・予防目的が143億円(9・2%増)で、全体では430億円(10・0%増)としている。
花粉飛散量が少なかった06年は、前年比5・8%減の391億円だったが、07年は、花粉の飛散が例年より早く、最需要期の203月には鼻炎治療剤が大幅に拡大したことに加え、家庭用マスクが好調で、前年比10・0%増の430億円を見込んだ。
尿失禁対策市場の07年見込みは、一般用医薬品32億円(増減無し)、サニタリー商品890億円(8・1%増)の922億円(7・8%増)を見込んでいる。 関節痛対策市場の07年見込みは、一般用医薬品・内服タイプ108億円(9・1%増)、一般用医薬品・外用タイプ131億円(0・8%減)の合計239億円(3・5%増)としている。
一方、一般用医薬品市場の07年見込みは、医薬品で6116億円(1・1%増)、ビタミン剤やドリンク剤などの一部の医薬部外品で2532億円(4・0%減)で、合計8648億円(0・4%減)としている。
一般用医薬品は、02年以降縮小の一途をたどっているが、こうした流れの中で美白訴求のビタミンC主薬製剤や関節痛の軽減・緩和訴求のビタミンB1主薬製剤などの「体感製品(服用効果が体感できる)が登場して実績を加えている。ただ、減少する薬剤の方が多く市場の回復には至らなかったと分析。特に04、05年は医薬品販売の規制緩和で、一部の一般用医薬品が医薬部外品へ移行したことも重なり、縮小幅は拡大したとしている。
ドリンク剤を中心とする一部の医薬部外品も縮小が続いており、04年と05年は一般用医薬品からの移行で、一時的に前年比プラス成長となったが、06年にはまたマイナスへ転じている。 その上で今後、一般用医薬品市場停滞の打破の鍵を握るのは「体感製品」だと指摘。体感製品の06年については、小林製薬の「ファイチ」「ナイシトール85」、ゼリア新薬の「アポスティーローション」などが発売されて実績を上げていると評価。中でも、メタボリック対策に漢方の活用が広まったことから、漢方処方エキス製剤の「防風通聖散」が大きく伸長したと分析している。
07年については、第一三共ヘルスケアが投入した、しみ(肝斑)改善薬「トランシーノ」が注目を集めているほか、(1)メタボリック(2)痛みの軽減・緩和(3)生活改善薬(漢方処方含む)””をキーワードに製品の開発・投入が行われ、市場拡大に貢献することが期待されるとしている。
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