海外売上比率は50%に
協和発酵キリンは、2016~20年度の5カ年中期経営計画を発表した。X染色体遺伝性低リン血症くる病治療薬「KRN23」や抗癌剤「KW-0761」などの自社抗体やバイオ後続品の海外上市により、グローバルでの事業展開を加速。20年度には営業利益を現在の390億円から1000億円、海外売上比率を30%から50%に引き上げる。花井陳雄社長は、1日に都内で開催した決算会見で、「飛行機で言えば、滑走路の助走から離陸、高度を上げて飛躍する時期」と述べ、国内からグローバルスペシャリティファーマへの実現に強い意欲を示した。
前中計は、ジェネリック医薬品の浸透もあり、売上高は当初計画に対して上回ったものの、利益は下回る結果となった。今中計では、3年連続薬価改定に加え、主力の腎貧血治療薬「ネスプ」の物質特許満了が19年に控えるなど、国内市場で劣勢に立たされることが予想される。花井氏は、「国内からグローバル展開、長期収載品から新薬へ事業モデルを転換する必要がある」と強調。英子会社「プロストラカン」を「キョウワキリン」に社名変更し、グローバル戦略製品の「KRN23」「KW-0761」、パーキンソン病治療薬「KW-6002」の欧米上市を目指す考えを示した。
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