日本化学療法学会は日本嫌気性菌感染症研究会と合同で、「嫌気性菌感染症治療のガイドライン」を策定し、年内にも公表する。近く草案を化療学会のホームページに掲載し、会員らの意見を求めた上で修正を加え、成案とする予定だ。嫌気性菌は様々な疾患に関与しているが、培養検査の困難さなどから、一般の医師には情報があまり伝わっていない。ガイドラインで治療方針を示し、臨床現場で役立ててもらう考えだ。
ガイドラインは嫌気性菌感染症の治療や検査の概要を「総論」として解説。その上で、各領域ごとの対応を「各論」で説明する構成になっている。
総論には、▽嫌気性菌感染症の疫学▽嫌気性菌感染症の検査▽薬剤感受性試験▽適切な抗菌薬の選択(抗嫌気性菌薬):内科系▽同:外科系▽基礎疾患・合併症患者における注意点――などが盛り込まれる。