グラクソ・スミスクラインは、好きな時間を活用して医療機関を訪問する業務委託契約型のMRを試験的に導入することになった。日本の製薬業界では初めての試みだ。自社・他社を問わずMR経験者で、認定証を保有していることが条件。まずは東京23区と神奈川県横浜市の開業医の皮膚科・耳鼻科を専任とするMRと、横浜市の薬局を専任とするMRを20人ほど採用し、7月にも活動を開始する。1年程度で活動状況を検証し、日本の首都圏への拡大を検討する。
同MRは、1年の業務委託契約により、自宅を拠点に施設を訪問。訪問回数に応じ報酬が支払われる仕組み。同社は、CSOとは異なり「勤務時間に拘束されずに、好きな時間に自分のペースで」働ける点が特徴だとし、「フリータイム型MR」と呼んでいる。
定年などで退職したり、育児などで勤務時間、勤務地に制限がある人で、MR職への意欲がある経験者の、知識・スキルを生かすのが狙いだという。
現在同社には主に呼吸器と中枢神経の二つの領域を軸に活動している正社員MR約1600人がいるが、今後、業務委託契約型MRの枠を増やすか否か、薬局専任を本格的に導入するか否かは「今回は試験的導入であり、効果の検証などを経ないと何とも言えない」としている。