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医療制度改革関連法案を審議している衆議院厚生労働委員会は17日、与党提出の健康保険法等改正案と医療法等改正案について、野党が激しく抗議する混乱の中で強行採決され、与党の賛成多数により可決された。採決に先立ち、小泉純一郎首相の出席を求めて、締め括り総括質疑も行われたが、その中で首相は古川元久議員(民主)の質問に答え、わが国の医療体制は先進国の水準に達しているとの認識を示すと共に、「負担は少なく給付は厚くと国民も望んでいる。また医療機関を身近に持ち、病気になったら医師にかかりたいということ、これらを戦後60年間整備してきたからこそ、世界で最も長寿の国になったと思う」と述べた。
小泉首相は北川知克議員(自民)との質疑の中で、医療だけでなく介護、年金などを含めた社会保障全体に触れ、「現在、予算編成を行う際に、国民の税金を最も使っている分野だ」と指摘。その上で「社会保障関係予算については、前年度より額を減らすことはできない。伸び率をいかに低く抑えていくかが重要だと思う。国民皆保険制度を次の世代にも堅持し、病気になれば一定の負担で医療を受けられる仕組みを、今後も持続させていかなければならない」と語った。