「メタボリックシンドローム」という言葉を知らない人は5・8%にとどまることが、ジョンソン・エンド・ジョンソンの一般人を対象にした調査で分かった。当初は「難しい言葉」という認識が強かったが、メディアで広く取り上げられたことなどで認知度、関心が高まったことをうかがわせる結果となった。
調査は、毎年8月10日の「健康ハートの日」にちなんで行われているもので、今回で3回目。インターネットを介して全国の1200人から回答を得た。今回初めて「メタボリックシンドローム」という用語を用いて、関心の度合いなどを尋ねた。
その中で、「メタボリックシンドロームを知らない」は5・8%で、男女間に大きな差はなかった。メタボリックシンドロームの認知度が比較的高いのは、男性では30050代、女性では20060代。30代女性では、「知らない」はゼロで最も認知度が高かった。それに対して70代では、男性の13・0%、女性の16・0%が「知らない」と回答しており、やや認知度が低かった。
また、メタボリックシンドロームだと思うかについて聞いたところでは、3人に1人の31・2%が「だと思う」と回答。特に男性では38・0%が「だと思う」と回答しており、30050代では男性平均を上回った。中でも50代男性では57・0%に上っている。
一方、女性でメタボリックシンドロームだと自覚しているのは24・3%で、男性よりも低い結果だった。女性の平均を上回ったのは50070代。50代と70代が比較的高くそれぞれ31・0%、32・0%だった。
メタボリックシンドロームを気にしてウエストを計ったことがある人は4人に1人の25・0%で、自覚があっても実際に計測する人は少ないという結果となった。
また、癌・心筋梗塞・脳卒中の三大疾病のうち、最も関心のある疾病について聞いた結果では、3年連続の調査で今回も第1位は「癌」の66・3%だったが、脳卒中(14・8%)を抜いて心筋梗塞(18・9%)が第2位になった。脳卒中への関心は前回調査とほとんど変わらないが、癌に対する関心が4・9ポイント減少して、その分心筋梗塞への関心が高まっている。メタボリックシンドロームへの関心が高くなったことによって、心筋梗塞や脳卒中への危惧も強くなっていることが考えられそうだ。