正常眼圧緑内障(NTG)に対する認知率は大きく向上しているものの、NTGの検査受診をめぐっては「自覚症状がないと病気だと実感できない」との回答が半数を占めた。ファイザーが行った「目の健康意識調査」で明らかになったもの。NTGの診断には専門医による検査が必要だが、手軽に自覚できる「テレビの砂嵐画面」を使ったチェック法を知っている人はわずか6・1%にしか過ぎなかった。
調査は、今年2月24027日に、全国の40歳以上の男女8700人を対象にインターネットで行われた。NTGは、日本では40歳以上の28人に1人が罹患していると言われている。ただ、ファイザーが昨年行った同様の調査では、認知度は6・6%でしかなかった。今回の調査では、それが33・8%とこの1年で大幅に向上している結果が得られている。
「NTGを知っている」と回答した人では、視野が欠ける病気」64・1%、「放置すると失明する危険がある」62・1%との成績が得られており、NTGに対する知識も高まっている。しかし、「自覚症状が現れにくい」ことを知っている人は、46・0%にとどまった。
NTGかどうかの診断は専門医による検査が不可欠だが、肝心の早期発見に結びつける検査の必要性については、「自覚症状がないと病気であると実感できない」との回答が50・1%に上り、自覚症状の乏しさが検査受診の妨げになっている結果が得られている。そのほか、阻害要因としては「NTGを自分のこととは思えない」「費用、検査内容、治療方法、医療機関の情報を知らない」なども挙げられた。
また、NTGの疑いを手軽にチェックできる「テレビの砂嵐画面」を使った方法を知っている人はわずか6・1%だった。「テレビの砂嵐画面」は、放送終了後のザーッと音が流れている状態の画面。砂嵐画面中央にシールなどで印をつけ、片目ずつ、その中心点を見つめながら、欠けて見えない部分がないかどうかで視野チェックするもので、自分でできるものとしては検出率が高い。