参議院選挙で二期目を目指した藤井基之氏(自民)は、比例区で16万8000票を獲得し、初当選した2001年の前回を1万票以上も上回ったものの、自民党への逆風と当選ラインとされた20万には届かず17位にとどまり落選した。
また、現職薬剤師議員で鳥取選挙区から立候補した常田亨詳氏(自民)も3選を果たせなかった。薬剤師議員が参議院から姿を消したのは、1984年に石井道子氏が比例区で繰り上げ当選して以来、23年ぶりの出来事となった。
今回の選挙について藤井基之氏と中西敏夫日本薬剤師会会長は次のように語っている。
◇ご支援を頂きながら非常に残念
藤井基之氏談:6年前、3年前よりも多くの方のご支援を頂きましたが当選を勝ち得えず、非常に残念に思っている。1年以上も前から全国キャラバンで激変の状況を報告する準備を進めてきた。前回よりも得票は減っていないので、ある程度は皆さんから理解は得られたと思う。
ただ、選挙結果という成果物とすることができなかったのが残念。支持母体のコアな部分には賛同をいただけたが、そこからの広がりが浅く、目標の20万票をクリアすることができなかった。今回は薬剤師以外に医療関係団体の候補が軒並み票を落としており、いままで多くの自民党を支持してきた団体が自民党離れをしているのではないかと思う。小泉内閣以来の医療界に対するプレッシャーが拒否反応を招いたのではないか。
◇得票は前回を上回っている
中西敏夫氏談:大きな逆風の中、結果は残念だったが、(得票数は)前回を上回っている。そういう意味では一つの成果が得られた。改めるべき所は改め、反省すべき点は反省し次なる戦いに望みたい。得票数16万8000票については、現状での薬剤師会の実力だと思っている。(選挙結果を受けての)進退、3年後のことについては、私一人では決められない。ただ、組織を維持、充実する上では続けるしかないと思っている。(08年度診療報酬改正の関連では)薬剤師議員がゼロになってしまった。これまで培ってきた多くの政治家とのつながりのなかでご協力いただき、余り影響が出ないよう一生懸命やるしかない。