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日医工の田村友一社長は12日、都内で開いた中間決算説明会で、ジェネリック(GE)薬の信頼性確保対策を発表した。工場や国内外の原薬メーカーに対する査察、クレームに対する原因究明する体制を強化。また、12月にも製品の「納期回答システム」を稼働させ、医療施設、卸からの製品納入時期に関する問い合わせに迅速に対応できるようにする。
GE薬に対しては一般的には、医療現場から品質や有効性などに不安感が残っており、問い合わせに対しても遅いなどの不満も聞かれる。今回の日医工の取り組みは、これら課題に応えようとするものといえる。
査察、クレーム対応には、分散していた品質管理など関係部署を集約する形で6月に設置した「信頼性保証部門」で、25人体制で取り組む。
査察については「オーディットグループ」を新設、自社工場、製造委託先、国内外の原薬メーカーを計画的に査察することにした。
クレーム対応では「クレーム調査グループ」を新設、報告された品質に関するクレームの原因を究明、工程や製法などの改善につなげることにした。
また、医療施設や卸からの生産予定や物流の状況などを含め製品納入時期に迅速に回答する「納期回答システム」を導入する。6月から試行など稼働準備に着手、12月にも稼働予定という。
そのほか6月に全国6カ所に新設した支店にMRの活動を支援する学術部員の配置、製品などの問い合わせに答える「お客様サポートセンター」の拡充を表明した。
同社は「クレームゼロ、欠品ゼロ」に向け、取り組みを進めており、今回のもその一環。田村社長は、信頼性の強化は「最重要課題」だとしている。品質など管理の強化、医療現場・患者から求められる情報に迅速に対応するための体制であるとし、「そのニーズに応えることが差別化になる」と話している。