日東電工は、分子標的の薬剤送達技術(DDS)を用いて、細胞質内のRNAを特異的に分解し、蛋白質合成を阻害する「siRNA医薬」の実用化に挑む。線維症治療薬として肝硬変の適応症で開発を進め、米国では健常人を対象とした第I相試験を完了し、患者を対象とした第I/II相試験を開始する予定。丸山景資執行役員事業開発統括部長は、本紙のインタビューに対し、「安全性の確証がほぼ取れており、一つの山を越えた。患者さんに対する薬効を示すことができるか、ここからが正念場になる」と話す。今後は、日本を含めたグローバル試験も検討し、創業100年目に当たる2018年の上市を目指す。
同社は、高分子合成技術をベースに様々な技術を組み合わせ、液晶用フィルムを中心としたエレクトロニクス関連材料や、工業用テープなど幅広い事業分野を展開。メディカル分野では、経皮吸収型テープ製剤や核酸医薬合成用ポリマービーズなどを扱う。
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