政府の経済財政諮問会議が、「経済財政改革の基本方針2007」(骨太の方針07)を安倍首相に答申した。医療分野では「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」の推進や、レセプトオンライン化の確実な達成などが盛り込まれた。
骨太の方針07では、人口減少下で新しい成長を実現させるため、5年間で労働生産性を5割増にすることを目指しているが、そのための手段の「成長力加速プログラム」で、研究資金の集中投入、医療クラスターの形成等による臨床研究・治験環境の整備などを重点施策とする「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」の推進を盛り込んだ。社会保険診療報酬支払基金の業務フローの見直しなどをも含む、レセプトオンライン請求も挙げられた。
さらに、「質の高い社会保障サービスの構築」として、緊急医師確保対策、緊急医療体制の整備、新健康フロンティア戦略の実施計画策定と、がん対策推進基本計画に基づいて、10年以内に癌死亡率を20%削減するなどの数値目標の達成も掲げた。
また、経済成長戦略大綱の改定版が報告された。この中でも国際競争力の強化に向け、「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」の各施策の実現と、後発医薬品の安定供給や情報提供の充実による後発医薬品市場の育成が含まれている。